煙の妖怪「えんらえんら」の正体とは?古典伝承と現代ブームの真相

煙の妖怪「えんらえんら」の正体とは?古典伝承と現代ブームの真相とはどのようなものなのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

「えんらえんら」という独特の響きは、漢字で「煙々羅」あるいは「煙羅煙羅」と表記されます。難読漢字としても知られるこの名称ですが、煙羅煙羅の読み方である「えんらえんら」には、風雅な言葉遊びと情景描写が隠されています。

名前に使われている「羅(ら)」という漢字は、古代より用いられてきた「薄く透き通るような絹織物(薄絹)」を意味します。つまり「煙羅」とは、幾重にも重なり合いながら風にたなびく煙の美しさを、天女の羽衣や薄絹のヴェールに例えた詩的な表現です。

立ち昇る煙をただ恐ろしい怪異とするのではなく、夜空へ消えゆく織物のような美意識へと昇華させた点に、江戸文化特有の粋(いき)な感性が如実に表れています。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。