昭和の銀幕を彩った女優・星由里子 若大将とモスラ撮影裏話の真実
青春のアイコンとして活躍する一方で、彼女は東宝が誇る特撮映画の世界でも歴史に残る名演を見せている。特に1964年に公開された『モスラ対ゴジラ』では、新聞記者の由美役を熱演。本多猪四郎監督が手掛ける極限のパニック現場において、怪獣の脅威に立ち向かう知的な女性像を見事に表現した。
当時の特撮現場は、現代のようなCG技術はなく、ミニチュアと合成、そして爆破演技が主流のハードな撮影環境だった。本多猪四郎監督は後年のインタビューで、過酷な爆破シーンや煙が充満するスタジオでも嫌な顔一つせず、真剣な眼差しで演技に挑んでいた彼女のプロ意識を高く称賛していた。続いて出演した『三大怪獣 地球最大の決戦』でも、巨大な脅威を前にした人間の気高さと知性を体現し、特撮映画ファンから「東宝特撮ヒロインの最高峰」として崇められることとなる。