口腔カンジダはキスで感染?真菌のリスクと専門医が教える予防策
近代微生物学の祖として知られるルイ・パストゥールが微生物の働きを明かして以来、人間と菌の共生関係に関する研究は劇的な進化を遂げてきた。現代の医事真菌学において、カンジダ・アルビカンスは典型的な「日和見感染症」を起こす真菌として位置づけられている。通常時は他の常在細菌叢とのバランスが保たれているため、悪さをすることはない。
だが、抗生剤の長期服用によって善玉菌である乳酸菌などが減少した際や、ストレス、睡眠不足、糖尿病などの全身疾患によって局所免疫が落ち込むと状況が一変する。菌が糸状の形態(菌糸形)へと変化し、口腔粘膜の細胞に侵入を開始するのだ。医学文献データベースPubMedに収載された最新の臨床研究論文でも、唾液中の抗菌ペプチド低下と菌糸形への変異との相関関係が詳細に報告されている。