【2026年激闘の愛知大会】享栄高校、23年ぶりの甲子園切符へ——伝統の「赤ヘル」が挑む壁と覚醒の瞬間
愛知の高校野球界には「愛知四天王」と呼ばれる4つの名門が存在する。中京大中京、東邦、愛工大名電、そして享栄だ。しかし、直近20年あまりの甲子園出場回数を振り返ると、享栄だけが長いトンネルの中に置かれていた。幾度となく決勝や準決勝に進出しながらも、最後の最後でライバルたちの軍配が上がる。そんな悔しさを何度も味わってきた。
「享栄のユニフォームを着る以上、甲子園は夢ではなく義務」。OBや関係者が口をそろえるこの言葉は、選手たちにとって誇りであると同時に、重いプレッシャーでもあった。だが、今年のチームにその悲壮感はない。むしろ、歴史の扉を自らの手でこじ開けるという強い意志がグラウンド全体に充満している。