不織布マスクは洗って再利用できる?性能低下の真実と正しい衛生管理
不織布マスクが微小なウイルス飛沫やPM2.5、花粉を高い確率でブロックできるのは、中間層に配置された静電気を帯びたメルトブロー不織布(エレクトレットフィルター)のおかげです。このフィルターは、いわば強力な静電気の力で空中を漂う微粒子を引き寄せて逃さない仕組みになっています。
ところが、マスクを手洗いしたり水に浸したりすると、水分子や洗剤の界面活性剤の影響でフィルターの帯電状態が瞬時に失われてしまいます。公的機関や研究機関の実験データによれば、中性洗剤で優しく押し洗いしただけでも、0.1〜1マイクロメートル規模の微粒子に対する捕集効率が初期状態の半分以下から数分の一にまで急落することが確認されています。
繊維の網目自体は残っているため、くしゃみなどの大きな飛沫の飛び散りを多少抑える効果は残るものの、外部からの有害物質を吸い込まないための「バリア機能」は壊滅的なダメージを受けます。洗った不織布マスクは、もはやガーゼ布よりも目の粗い布切れに近い状態になってしまうのが実情です。