【2026年特別リポート】なぜ医師たちは我が子に打たせたのか?「子宮頸がんワクチン」をめぐる知られざる決断と日本の葛藤
2026年4月に厚生労働省が9年ぶりに積極的勧奨を再開し、さらにキャッチアップ接種の機会が提供されてから数年が経過した2026年現在、日本のHPVワクチンを取り巻く状況は一変している。9価ワクチン(シルガード9)の普及とともに公費負担の認知が進み、若年層の接種率は着実に回復を見せている。
最新の疫学データによると、公的勧奨が中断されていた「空白の世代」においても、キャッチアップ接種を利用して駆け込みで接種を完了した女性が増加した。しかし、すべての対象者に届いたわけではない。勧奨中断期に多感な時期を過ごし、自発的な接種機会を逃してしまった20代半ばから30代前半の女性たちの中には、予防のバリアにおける世代間のアンバランスが今なお課題として残されている。