しなびた大根が劇的復活!数時間でシャキシャキに戻す科学的裏技
アブラナ科に属するダイコン(Raphanus sativus)は、重量の90%以上を水分が占める極めてみずみずしい根菜である。その組織は無数の植物細胞が整然と並び、各細胞が水分を蓄えて内側から細胞壁を押し広げる力(膨圧)によって、あの小気味よい歯ごたえが生み出されている。
ところが、収穫後の乾燥した冷蔵環境に放置されると、細胞膜を通じて水分が空気中へと蒸散していく。これがいわゆる「しなび」の正体だ。重要なのは、水分が抜けて縮んでいるだけで、細胞壁そのものが完全に破壊されているわけではないという点である。調理科学(浸透圧・細胞再生)の知見を用いれば、外から水分を送り込んで細胞壁の張力を再構築することは十分に可能なのだ。