2026年、古代史の地殻変動:大和国から鹿島・香取の本宮へ繋がる「武神レイライン」の全貌と現地取材ルポ
鹿島神宮の武甕槌命(タケミカヅチ)と、香取神宮の経津主命(フツヌシ)。春日大社の第一殿・第二殿に祀られるこの二柱の神は、白鹿に乗って大和の飛火野へ降り立ったとされる。だが、奈良県内を歩くと、春日大社以前に二神が鎮座していたとされる「元宮」候補地が複数存在する。
例えば、山辺の道の周辺や葛城の山裾に佇む古い祠。地元住民が代々守り続けてきた小さな神社には、東国へ向かう前の神々が一時的に身を寄せたという口伝が残る。「親から『ここは鹿島さんの本当の元なんだ』と聞いて育ちました」。80代の氏子総代は、木漏れ日が差す社殿を見上げながら静かに語った。文献には載らない人々の記憶が、歴史の行間を彩っている。