雪上の妖精が残した伝説――ミラノ五輪の冬に振り返る、上村愛子の軌跡と色褪せないカリスマ性
オリンピックでのメダル獲得。それは彼女にとって、あと一歩のところで擦り抜け続けた悲願だった。バンクーバーでの4位、そしてソチでの4位。特にソチ五輪での「なんでこんなに、一段一段なんだろう」という彼女の涙ながらの言葉は、多くの日本人の胸を締め付けた。
だが、メダルがないからといって彼女の価値が下がるわけでは決してない。むしろ、あと少しの壁に阻まれながらも、清々しく前を向き、対戦相手を称えるスポーツマンシップこそが、彼女を真の国民的ヒロインにした。メダルの色を超えた感動が、そこには確かに存在していた。