没後4年、今なお日本を揺さぶる「暴走」と「美学」の真実——未公開手記が明かす言葉の力
石原慎太郎という存在を語る際、弟・石原裕次郎の陰影を外すことはできない。不世出の大スターであった裕次郎と、そのカリスマを陰で支え、時にはプロデュースした慎太郎。二人の兄弟が織りなした物語は、戦後日本の大衆文化そのものであった。
「石原プロモーション」に代表される、男気と破天荒さを前面に出した昭和のエンターテインメント文化。それは慎太郎自身の美学の具現化でもあった。豪放磊落な昭和の男たちの美学は、令和の現代から振り返ればノスタルジーとみなされることが多い。しかし、彼らが作り出した熱狂とエネルギーは、戦後復興期の日本人が渇望していた「強さへの憧れ」を映し出す鏡でもあった。