ハローマックはなぜ消えたのか?お城型店舗の現在と衰退の真相を追う
隆盛を誇ったハローマックが急速に衰退へと向かった背景には、複合的な業界構造の変化と競合の台頭が存在します。決定的な要因となったのは、主に3つの大きな波でした。
最大の転換点となったのが、1991年に日本へ上陸したアメリカ発の大型玩具専門店「トイザらス」の猛威です。ハローマックの標準的な店舗面積が約100坪から150坪程度だったのに対し、トイザらスは1店舗あたり1,000坪を超えるメガストアを展開。スケールメリットを活かした大幅なディスカウントと圧倒的な品揃えは、ハローマックをはじめとする国内の中小型玩具店に致命的な打撃を与えました。
さらに2000年代に入ると、日本の少子化の急速な進行に加え、ヨドバシカメラやビックカメラといった大手家電量販店が本格的な玩具売り場を新設し、ポイント還元を武器に攻勢をかけます。加えて、Amazonをはじめとするインターネット通販の普及が追い打ちをかけ、郊外の小規模な実店舗でおもちゃを買う必然性が急速に薄れていきました。
業績の悪化を受け、親会社である株式会社チヨダは苦渋の経営判断を下します。本業である靴小売事業へ経営資源を集中させる事業構造改革を断行し、不採算となったハローマックの大量閉店・業態転換を推進。そして2008年7月、惜しまれながらも玩具事業から完全撤退し、ブランドはその幕を下ろしました。