新宿カフェアルルの真相|看板猫やバナナの謎と喫煙・混雑を徹底解剖
アルルを訪れた初見の客が最も衝撃を受けるのが、着席直後の光景です。注文を告げるか告げないかのうちに、水やおしぼりと共に「丸ごとのバナナ」と「ジャイアントコーンなどの乾き物」がテーブルへ無造作に置かれます。「頼んでいない」と戸惑う客に対し、店主やスタッフは当たり前の日常として微笑みかけます。
カフェアルルでバナナが出る理由について、メディアのインタビューや常連客への取材を通して浮かび上がるのは、店主が抱き続けてきた実直な心意気です。創業当時の日本はまだ高度経済成長の熱気が残りつつも、学生や若手クリエイターの中には日々の食事に事欠く若者が少なくありませんでした。「せっかく足を運んでくれた客に、少しでもお腹を満たして帰ってほしい」「注文した料理を待つ間、口寂しい思いをさせたくない」という純粋なサービス精神が、やがて店を象徴する独自の儀礼として定着しました。物価高騰が続く現代においても、この気前の良さは一切揺らいでいません。
無料のバナナで胃袋を驚かせた後に味わうべきは、厨房からスパイスの香りを漂わせる本格的な料理の数々です。中でもカフェアルルの名物インドカレーは、じっくり炒めた玉ねぎの甘みと鋭いスパイスの刺激が調和した奥深い味わいで、多くのフードライターから高い評価を得ています。また、肉厚なハンバーグの上にふんわりとしたオムレツを重ねた「オムラバーグ(約1,050円)」や、分厚いトーストに具材が溢れるピザトーストなど、純喫茶の王道を行くボリューミーな食事メニューは、単なる喫茶利用にとどまらない強い満足感を提供しています。