「ピーヒョロロ」は誤解?鷹の鳴き声の真相と種類別の違いを徹底解明

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近年、自治体のごみ集積場、果樹園、倉庫街などで「鷹の鳴き声を収録した撃退スピーカー」を設置する試みが増加している。カラスにとって鷹は自然界における最大の天敵であり、その声を察知すれば逃亡するはずだという仮説に基づいている。

しかし、鳥獣被害対策の現場取材で見えてきた現実は、机上の空論とは大きくかけ離れている。環境省の野生鳥獣対策関連データおよび害鳥駆除専門業者の追跡調査によると、市販の音声装置による防除効果の推移は以下のパターンを辿る。

  • 設置後1〜3日目:カラスは警戒心から一時的に現場から飛び去り、飛来数が約70〜80%減少する。
  • 設置後4〜7日目:カラスは周辺の電線や高木に留まり、「声はすれども実体(飛翔する鷹)が存在しない」状況を観察・学習し始める。
  • 設置後2週間以降:音声に完全順化(ハビチュエーション)し、スピーカーの真横で平然とゴミを漁るようになる。効果はほぼゼロ(継続率5%未満)へと低下する。

さらに深刻なのは、「モビング(擬攻撃行動)」の誘発だ。カラスは高い社会性と知能を持つため、天敵である猛禽類の声を聞くと、単独で逃げるのではなく、群れを形成して集合し、天敵を取り囲んで追い払おうとする本能行動をとる。結果として、鷹の音声を流したことでかえって周辺から数十羽規模のカラスが集結してしまい、騒音とフン害が悪化するという皮肉な事態が多発している。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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