消えたあのお菓子はなぜ?昭和・平成の味の販売終了理由と復活の真相
全国のスーパーから姿を消したからといって、すべての銘柄が地球上から消滅したわけではありません。流通網を再編し、特定の地域限定商品として力強く生き残っているケースがあります。
代表的な事例が明治カール東日本販売終了のニュースです。2017年、明治はスナック事業の収益性改善のため、全国5か所あった生産拠点を子会社の四国明治(愛媛県松山市)1か所に集約することを決断しました。かさばるスナック菓子はトラック輸送の積載効率が悪く、物流コストの上昇に耐えきれなくなったことが主因です。その結果、福井県・岐阜県・三重県以西の「西日本限定販売」となり、東日本のファンに激震が走りました。現在でも西日本の主要駅や空港、スーパーでは定番として棚に並んでおり、関西・四国・九州方面への出張者や観光客が箱買いしていく「定番土産」として定着しています。
さらに巧妙なブランド再生を果たしたのが、サイコロキャラメルの現在です。大正時代から親しまれたサイコロキャラメルは、2016年に明治本体としての全国販売を終了しました。しかし、生産拠点であったグループ会社の道南食品(北海道函館市)がブランドの権利を引き継ぎ、原材料に北海道産生乳を使用するプレミアムな「北海道サイコロキャラメル」として再出発を果たしました。日常の駄菓子から、北海道を代表する観光スーベニアへとポジショニングを転換した見事な成功例です。
この道南食品の手法は、前述のチェルシーにも受け継がれました。終売からわずか半年後の2026年9月、チェルシーの濃厚な味わいを北海道産の生乳と発酵バターで再現した「北海道生食感チェルシー バタースカッチ味」が地域限定で電撃発売されたのです。終売お菓子の再販復活情報としてSNS上を駆け巡り、新千歳空港や道内土産店では発売直後から完売が相次ぐ人気ぶりを見せています。