なぜ山口百恵は美しいのか?時代を超えて輝き続ける伝説の美学
山口百恵の表現者としての転機は、作詞家・阿木燿子と作曲家・宇崎竜童との出会いによってもたらされた。この黄金コンビが提供した楽曲群は、昭和歌謡界の景色を一変させる破壊力を持っていた。
『横須賀ストーリー』『プレイバックPart2』『絶体絶命』——。阿木が紡ぎ出す言葉は、男に従属する従来の女性像を打ち砕き、自らの欲望や怒りを堂々と口にする新しい女性の姿を描き出した。そして宇崎の切れ味鋭いロックサウンドに乗り、百恵はその言葉を完璧な説得力で歌い切った。少女から大人の表現者へ。時代が求める新しい自立の息吹をいち早く察知し、声に乗せて放った彼女のボーカルは、今聴いてもなお鳥肌が立つほど鮮烈だ。