結晶塔の帝王エンテイの正体と切ない結末|竹中直人の名演と感動の真相
本作における最大の核心は、登場するエンテイの正体が本物の伝説のポケモン(野生の個体)ではない点にあります。
その正体は、アンノーンの超常的な力とミーの深層心理が融合して生み出された「幻影」です。行方不明となったシュリー博士は生前、娘のミーに対して「エンテイはお父さんみたいに強くて優しい」と語り聞かせていました。父の失踪による耐え難い孤独と不安に苛まれていたミーが、パズルブロックを並べ替える中でアンノーンと精神的に同調した結果、「頼れる強い父親=エンテイ」というイメージが現実世界に実体化したのです。
本来のアンノーンは文字の形をした無力に近いポケモンですが、複数体が集積し人間の意識とリンクすることで、現実を改変するほどの絶大なエネルギーを生み出します。作中のエンテイが通常のポケモンを遥かに凌駕する圧倒的なパワーを誇り、結晶を自由自在に操ることができたのも、アンノーンの集合意識がエネルギー源となっていたためです。