歯磨きしすぎで歯が削れる?知覚過敏と歯肉退縮を招く意外な落とし穴
エナメル質が摩耗して象牙質が露出すると、無数の微細な管(象牙細管)を通じて冷水や温水、風などの刺激が直接歯の神経へと伝達される。これこそが、刺すような激痛を生む知覚過敏のメカニズムだ。良かれと思って磨き続けた結果、冷たいアイスクリームや冬場の水道水すら口にできなくなるという本末転倒な事態が起きる。
日本歯科医師会に所属する専門医らも、こうした過度なブラッシングによる組織破壊に強い危機感を示している。知覚過敏にとどまらず、露出した歯根部分は虫歯の進行スピードが非常に速いため、最悪の場合は歯の神経を抜く処置や抜歯を余儀なくされる。高度な現代歯科医療であっても、自己流の過剰ケアによって失われた健康な天然歯の構造を取り戻すのには限界がある。