名物梅ぼ志飴から驚きの新展開まで!江戸の老舗が挑む伝統と革新

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歴史の幕開けは、創業者の祖父が引いていた屋台「井筒屋」に遡る。その後、幼名・榮太郎こと細田安兵衛(初代榮太郎)が日本橋西河岸の地に店を構え、独自の工夫を凝らした菓子づくりを始めた。その代表格が、丸く成形して胡麻油で香ばしく焼き上げる「名代金鍔」だ。屋台発祥ならではの手軽さと豊かな風味は、せっかちな江戸っ子たちの心をたちまち鷲掴みにした。

そして、もうひとつの金字塔が「梅ぼ志飴」である。当時、南蛮渡来の高価な贅沢品だった有平糖を「なんとか庶民の手の届くものにしたい」という情熱から生まれた。高温の直火で煮詰めた飴を鋏で切り、指でつまんで三角形に丸める。そのシワの寄った形が梅干しに似ていたことから、洒落の効いた客たちが「梅ぼ志」と呼び始めたのが名前の由来だ。酸っぱいわけではない。口に含むと、角のないまろやかな甘みとなめらかな舌触りが広がる。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。