エヴァ旧劇の衝撃結末を再検証!ラストシーンに刻まれた監督の真意
『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』の終盤、全人類の心が一つに溶け合う「人類補完計画」をシンジは自らの意志で拒絶した。他者の存在による痛み、すれ違い、拒絶の恐怖を抱えたまま、傷つけ合うリスクのある「個」の世界へ戻る道を選んだのだ。しかし、その直後に訪れる浜辺のシーンで彼が取った行動は、横たわるアスカの首を絞めることだった。
この理不尽とも思える行為は、かつて多くの考察者たちを混乱の渦に巻き込んだ。他者が存在する実感を得るための暴力なのか、あるいは拒絶されることへの先制攻撃なのか。それに対しアスカは抵抗するでもなく、ただ静かにシンジの頬に手を触れる。その温もりに触れた瞬間、シンジは泣き崩れ、アスカは冷ややかな声で「気持ち悪い」と言い放つ。この結末は、決して予定調和なハッピーエンドではない。他者と生きるとは、どれほど無様で、生々しく、残酷な摩擦を伴うものであるかを冷徹に描き切った結末だった。