牛のベロと牛タンの決定的な違いとは?構造や部位別の味とさばき方を徹底解剖
詳細を見る部位名称肉質・サシの特徴一般的な用途・カット編集部の評価・おすすめ度タン元(芯タン)霜降りが非常に豊富で、極めて柔らかくジューシー厚切り焼肉、タンステーキ⭐⭐⭐⭐⭐
牛のベロは一本の塊肉でありながら、切り出す位置によって肉質、サシの含有率、食感が劇的に異なります。一般的に先端から喉元に向かって「タン先」「タン中」「タン元」、さらに舌の裏側に位置する筋張った部分「タン下(サガリ)」の4つのサブカットに分類されます。
最も希少価値が高く高値で取引されるのが、喉元に近い「タン元(芯タン)」です。舌全体の約20〜30%程度しか取れず、運動量が極めて少ないため、きめ細やかな霜降りととろけるような柔らかさを誇ります。厚切りステーキや特上タン塩として提供されるのはこの部位です。対照的に、最も運動量の多い「タン先」は脂肪分が少なく筋肉質で硬いため、薄切りにしても歯ごたえが強く、一般的には煮込み料理や挽肉加工に適しています。
産地による違いも肉質に大きな影響を与えます。国産牛タンとアメリカ産の比較において、国内市場の約9割以上を占める輸入牛タン(米国産・豪州産)の中でも、アメリカ産は穀物肥育(グレインフェッド)期間が長いため、脂の甘みと柔らかさに定評があります。一方、国内で流通する黒毛和牛の牛タン(黒タン)は、流通量が極めて限られており、サシの細かさと上品な香りで最高級品として市場価格もアメリカ産の2〜3倍以上で取引されています。