【2026年最新取材】「9秒98」の熱狂から9年――30歳を迎えた桐生祥秀が体現する“究極の省エネ走法”と日本スプリント界の現在地
4×100mリレーにおいて、彼の存在感は走力以上の価値を持つ。バトンパスの精度、アンカーや3走としてのレース展開の読み、そしてチーム全体の緊張感を和らげるメンターとしての立ち位置。かつてのエースは、今や日本代表の「精神的支柱」へと役割を広げた。
若手スプリンターたちが国際舞台の極限状態で伸び伸びと力を発揮できる背景には、彼の巧みな声かけと経験に裏打ちされたバトンゾーンでの判断力がある。個人の100mでの勝負に加え、国旗を背負うリレー種目においても、彼の戦術眼は欠かせない武器となっている。