大阪万博は本当に黒字か?赤字の行方と巨額費用の真相を徹底検証
世論の反発が最も集中したのが、膨らみ続けた万博の会場建設費の負担問題です。当初計画では約1,250億円と見込まれていた会場建設費は、2026年に1,850億円、そして2026年末には約1.9倍となる最大約2,360億円へと2度にわたって上方修正されました。資材価格の高騰や人手不足、労務単価の上昇が主因と説明されたものの、見積もりの甘さに対する批判は免れませんでした。
この2,360億円の建設費は、以下の3者によって均等に負担される枠組みです。
- 国(国費):約787億円(3分の1)
- 大阪府・大阪市(地方自治体):約787億円(3分の1)
- 経済界(民間寄付):約787億円(3分の1)
つまり、建設費の3分の2にあたる約1,574億円は、国税および大阪府民・市民の地方税、すなわち公金から支出されています。この建設費はイベント終了後に解体・撤去される仮設物が大半を占めており、入場料収入で建設費そのものを回収するモデルにはなっていません。
さらに物議を醸したのが、「もし万博運営で赤字が出たら誰が払うのか」という補填主体の問題です。協会の規約上、損失が生じた場合の補填義務について明確な自治体負担の規定はありません。しかし、記者会見で追求を受けた際、吉村知事は「原則として黒字化を目指す」「赤字補填に公金を投入する考えはない」と明言しつつも、万一の不可抗力や赤字発生時の法的責任については歯切れの悪い答弁が続きました。当時の会見場で見せた苦渋の表情や言葉を選び抜く姿は、責任の所在が曖昧なまま進行するプロジェクトの危うさを象徴していました。