車はすぐ止まれない!停止距離の計算式と速度別早見表・雨の日の罠
車を運転していて前方に障害物や飛び出しを発見した瞬間、車は即座に減速を始めるわけではありません。危険を目で認識し、「危ない」と脳が判断して右足をアクセルからブレーキペダルへ踏み替え、油圧がブレーキパッドを押し付けるまでに必ず「人間の生体タイムラグ」と「機械の作動遅れ」が発生します。
この間に車が無制動のまま進んでしまう距離を空走距離と呼びます。そして、実際にブレーキが効き始めてからタイヤと路面の摩擦によって車が完全に停止するまでに進む距離を制動距離と呼びます。この2つを足し合わせた総距離こそが停止距離です。
【停止距離の基本構造式】
停止距離 = 空走距離 + 制動距離
運転免許学科試験でも頻出するこの概念ですが、一般ドライバーの多くは「ブレーキを踏んでからの距離(制動距離)」ばかりに気を取られ、ペダルを踏む前の「空走距離」を過小評価しがちです。しかし実態調査によると、時速60km(秒速約16.7m)で走っている場合、わずか1秒の反応遅れだけで車は約17mも進んでしまいます。視界を遮られた交差点や脇見運転中であれば、ブレーキペダルに足が触れる前に衝突事故が発生してしまう計算です。