ダイオウイカは食べ物になる?強烈な味の真相と深海の捕食生態を徹底解剖
「巨大なイカがまずい」と聞くと、回転寿司やスーパーで売られている大ぶりなイカの刺身やイカリングは何なのかと疑問に思う方も多いはずです。実は、私たちが日常的に口にしている大型イカは、ダイオウイカとは全く別の種類です。
日本の食文化に深く定着している主な巨大イカは以下の2種です。
1. ソデイカ(別名:セーイカ、タルイカ)
体重20kg前後にまで達する大型イカで、沖縄や日本海側で多く水揚げされます。肉厚でねっとりとした甘みがあり、一度冷凍することで組織が壊れ、劇的に柔らかく美味しくなる特性を持っています。回転寿司の定番ネタとしても親しまれています。
2. アメリカオオアカイカ(ドスイカ類など)
南米沖などで大量に漁獲される大型イカで、総菜のイカリングや冷凍シーフードミックス、駄菓子のいかくん製品などに広く加工されています。そのままでは若干の酸味やアンモニア臭がありますが、水産加工技術による中和処理と調味によって、安価で良質なタンパク源として世界中で消費されています。
これらの食用大型イカとダイオウイカを分ける決定的な違いは、筋肉内の塩化アンモニウム濃度です。ソデイカなどはアンモニアに頼らず別のメカニズムで遊泳・浮力を保っているため、旨味アミノ酸が豊富で美味しく食べられます。深海生物グルメが注目を集める昨今ですが、ダイオウイカだけは加工の手間とコストが見合わず、今後も商業的な食材として流通する可能性は極めて低いと見られています。