なぜ沖縄出身歌手は圧倒的なのか?歌唱力の秘密と歴代名曲の系譜を追う
ダンス&ボーカルの潮流と並び、沖縄の豊かな自然と叙情を鳴らすバンドやソロシンガーの系譜も極めて強固です。
石垣島出身のBEGINは、ブルースと島唄を融合させた新しい音楽ジャンルを確立し、誰でも簡単に弾けるオリジナル楽器「一五一会」を開発するなど、音楽の敷居を下げて人と人を繋ぐ活動を続けています。『島人ぬ宝』や『涙そうそう』は、教科書にも掲載されるほどの国民的財産となりました。
また、沖縄本島うるま市出身のHYは、新里英之と仲宗根泉のツインボーカルが紡ぐリアルな恋心と島の風情でリスナーを魅了。『366日』は、幾度となく映画やドラマの題材となり、現代においてもストリーミングチャートの上位に顔を出し続ける不朽の名バラードです。
女性ソロシンガーの領域では、Coccoの存在感が際立ちます。沖縄の強い祈りと人間の根源的な痛みを剥き出しにした歌唱は、90年代後半のオルタナティブ・ロックシーンに凄まじい衝撃を与えました。さらに、『涙そうそう』の歌唱で知られる夏川りみの澄み渡る美声や、R&Bシーンを牽引してきたBENIなど、声そのものに強い引力を持つシンガーが途切れることなく登場しています。