相撲の女人禁制はなぜ続く?土俵の歴史的背景と女子相撲の世界躍進
女人禁制の慣習が社会的な大論争に発展した象徴的な出来事として記憶されているのが、2018年に京都府舞鶴市で行われた春巡業での救命処置をめぐる騒動です。土俵上で挨拶を行っていた舞鶴市長が突如くも膜下出血で倒れた際、観客席から駆けつけた複数の女性(看護師を含む)がいち早く心臓マッサージなどの救命措置を実施しました。
その緊迫した状況の中、若手行司が場内アナウンスで「女性の方は土俵から降りてください」と複数回呼びかけたことが、メディアやSNSを通じて瞬く間に拡散。人命救助という一刻を争う緊急事態よりも伝統の規律を優先したかのような対応に対し、国内外から厳しい批判が殺到しました。日本相撲協会は直後に「人命に関わる状況において不適切な対応であった」と正式に謝罪し、緊急時の人命優先を徹底する通達を出しました。
この一件を契機に、女性首長が本場所の表彰式で土俵に上がって知事賞を授与できない問題などとあわせ、「伝統の尊重と人道・人権配慮のバランス」をどう取るべきかという議論が一段と深まることになりました。