「ほん怖」伝説のトラウマエピソード解剖!恐怖演出の罠と配信の今
本編の苛烈な恐怖と対照的なのが、スタジオで展開される「ほん怖クラブ」のパートだ。稲垣吾郎氏と小学生の子供たちが車座になり、お守りを握り締めながら「はい、吾郎さん!」と声を合わせる姿は、一見すると過剰な恐怖を和らげるオアシスのようにも思える。
しかし構造的に見れば、このパートは心理学的な「緊張と緩和」を制御するきわめて精巧なスイッチとして機能している。スタジオの和やかな空気によって緊張が解かれた直後、間髪入れずに次の怪談エピソードへ突入する。この落差が心理的ギャップを生み、恐怖のインパクトを倍増させているのだ。稲垣氏の軽妙かつ包容力のある司会進行は、エンターテインメントとしての安全装置でありながら、恐怖を一層引き立てる触媒としても作用している。