琉球王国の秘境・識名園を巡る旅!冊封使をもてなした王家庭園

琉球王国の秘境・識名園を巡る旅!冊封使をもてなした王家庭園を徹底追究! 読者が気になる トピックの裏側を分かりやすく展開します。

18世紀末、琉球王国第15代の尚温王の時代に完成したとされるこの庭園。その最大の存在意義は、中国の清朝から派遣される皇帝の使者「冊封使」を歓待することにあった。当時の外交関係において、王の即位を認めさせる冊封の儀式は国の威信をかけた大事業だ。滞在が数ヶ月に及ぶこともあった使節団をどうもてなし、どう魅了するか。王国の存亡すら左右する重圧の中で作られた。

広大な心字池の周りを歩かせる構造には、巧みな演出が施されている。歩を進めるごとに景色が一変する設計だ。中国の使者たちに「我が国にも劣らぬ風雅な地だ」と思わせるため、中国風のアーチ石橋や六角堂(育徳泉)を配置しつつ、琉球独自の石灰岩の石垣や赤瓦を融合させた。外交上の駆け引きが展開された御殿(ウドゥン)のテラスからは、庭園全体が見渡せる。ここで振る舞われた宴は、単なる接待を超えた政治的パフォーマンスだったのだ。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

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