宮本輝の現在と代表作の真価!流転の海から名作ランキングまで

宮本輝の現在と代表作の真価!流転の海から名作ランキングまでにまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

宮本輝の初期の到達点であり、今なお日本文学の金字塔として読み継がれているのが「川三部作」です。

『泥の河』は、昭和30年代初頭の大阪・安治川の河口を舞台に、うどん屋の少年・信雄と、川に浮かぶ舟で暮らす過酷な境遇の姉弟との短い交流を描いた傑作です。小栗康平監督によって映画化され、米アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされるなど世界的な評価を獲得しました。

続く『螢川』は、北陸の豪雪地帯を流れるいたち川を舞台に、淡い初恋と死の気配、そして無数の蛍が乱舞する圧巻の自然描写を通じて少年の成長を浮き彫りにした芥川賞受賞作です。そして大阪・ミナミの喫茶店を舞台に若者と大人の交錯を描いた『道頓堀川』によって三部作は完成を見ました。水辺を舞台に生と死、性の目覚めを濃密に描いたこれらの作品は、宮本文学の原点として外せません。

阿部 裕樹

阿部 裕樹

エンタメ専門ジャーナリスト

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。