地井武男さんの死因の真相と壮絶な闘病記「ちい散歩」降板の舞台裏
脚本家・倉本聰氏との出会いも、地井さんの役者人生を語る上で欠かせない。名作ドラマ『北の国から』で演じた中畑木材の店主・中畑和夫役は、主人公・黒板五郎(田中邦衛)の無二の親友として、富良野の厳しい自然と人々の情愛を泥臭く体現した名キャラクターだ。
日本の芸能界において、これほどまでに「普通の人間の温かさと弱さ」を説得力を持って演じられる役者は稀有だった。地井さんの訃報に接した際、倉本聰氏は深い悲痛とともに、その真摯な仕事ぶりと人間性を称える言葉を残している。虚飾を排したリアリズムの演技は、現在も多くの後進俳優たちに指針を与え続けている。