今さら聞けない天下りの意味とは?官僚の再就職実態と法規制の裏側
この天下り構造が最も顕著に現れてきた分野が、強力な許認可権限を持つ主要省庁と特定業界の関係だ。代表的な例が、国家予算と税制を牛耳る財務省(旧大蔵省含む)と金融・建設業界との深い結びつきである。
財務省の幹部OBが地方銀行や大手証券会社、メガバンク関連企業の顧問や役員へと天下るケースは過去幾度となく批判されてきた。金融庁や財務省による行政指導や立入検査の「防波堤」として幹部OBが期待される構造は、金融行政の公正性を根底から揺るがしかねない。同様に、国土交通省の幹部がゼネコンや道路関連会社へ天下る例も日常茶飯事であり、大規模な公共事業の受発注を巡る談合疑惑や特定の建設業者への優先配分といった不都合な利害関係を生む土壌となってきた。
過剰な規制権限を持つ行政・官公庁が民間の特定の事業者に自省庁の出身者を送り込む構図は、健全な自由競争を阻害し、特定企業の利益を優先する歪んだ市場構造を作り出してしまう。