『Il Vento D Oro』旋風 菅野祐悟が語る劇伴の裏側
作品の全編を彩る音楽を手掛けた劇伴作家の菅野祐悟氏は、この大曲を生み出すプロセスにおいて極めて挑戦的なアプローチをとっていた。従来のバトルアニメで王道とされてきた大編成のシンフォニックオーケストラではなく、あえてジャズファンクやロック、さらにはクラブミュージックの要素を泥臭く融合させる道を選んだ。
関係者の証言によれば、最も試行錯誤を重ねたのは楽曲の中盤、3分45秒付近から怒涛のごとく展開するあの有名なピアノパートだったという。静寂から怒りの反撃へと急旋回するドラマチックな展開は、主人公たちの覚悟が結実する瞬間を音で描写するために、打ち込みと生演奏のミリ単位の調整を繰り返した末に完成した。妥協を許さない制作現場の執念が、時を経ても色褪せない奇跡の一曲を誕生させた。