自分でタトゥーを入れる方法と潜むリスク!ハンドポークと衛生管理
セルフタトゥーの中で最も主流とされるのが、専用のマシンを使わずに針とインクだけで点描のように彫り進めるハンドポークタトゥーだ。一般的な手順としては、まず施術部位の厳重な消毒と無毛処理を行い、サーマルプリンター等で作成した転写シート(ステンシル)を皮膚に貼り付けてデザインの下書きを行う。続いて、滅菌処理されたシングルユース(使い捨て)のタトゥー針に専用インクをつけ、真皮の浅い層(表皮から約1〜2ミリの深さ)へ一定の角度で慎重にインクを注入していく。
プロの彫師であれば、肌の弾力や部位ごとの皮膚の厚みを手先の感覚で瞬時に見極め、均一な深さにインクを届けることができる。一方、未経験者が自分で施術する場合、針を深すぎる皮下組織まで刺し込んでしまい、インクが大きく滲む「ブローアウト」を起こすか、逆に浅すぎて数週間でかさぶたとともに色が抜け落ちるかのどちらかに陥りがちだ。
さらに致命的なのが器具選びと衛生管理の甘さである。プロが使用する滅菌済みのカートリッジニードルや医療用消毒液、使い捨てグローブの代わりに、家庭用の縫い針や安全ピン、文房具の墨汁やアクリル絵の具を代用する行為は極めて危険だ。十分な高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)環境を持たない個人宅では、空気中の雑菌や皮膚表面の常在菌が容易に傷口へ侵入し、激しい化膿を引き起こす。