エベレスト「虹の谷」の恐ろしい真相|遺体が語る過酷なデスゾーンの現実

エベレスト「虹の谷」の恐ろしい真相|遺体が語る過酷なデスゾーンの現実の基本情報から最新動向までを徹底的にカバーしました。

エベレストの頂上直下、標高8,300mから8,500m付近の北稜ルート直下や切り立った急斜面の下方には、登山者の滑落や遺棄が集中する谷が存在します。この場所が「虹の谷」と呼ばれるようになった背景には、極めて皮肉で残酷な理由があります。

極寒のエベレストに挑む登山家たちは、遭難時の視認性を高めるため、赤、黄、青、ネオングリーン、オレンジといった原色の高機能防寒具(ダウンジャケットやスーツ)を着用します。標高8,000mを超える環境は年間を通じて氷点下数十度、強烈な紫外線と乾燥した強風が吹き荒れるため、細菌による腐敗がほとんど進みません。その結果、命を落とした登山者たちの身体とカラフルなウェアは、何年、何十年が経過しても色あせることなくそのまま保存されます。

岩肌と雪氷のモノトーンの世界において、谷底を見下ろした際に点々と散らばる鮮やかなウェアの色彩がまるで「虹」のように見えたことから、いつしか海外の登山者たちの間でこの名が定着しました。それは希望の象徴ではなく、夢破れて力尽きた登山者たちの墓標が織りなす悲劇のパノラマにほかなりません。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

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