有償ボランティアとは?バイトとの違いや確定申告・相場を徹底解説
有償ボランティアという枠組みを巡り、労働基準監督署や社会保険労務士の間でかねてより問題視されているのが「名ばかり有償ボランティア」による労働力の搾取です。
厚生労働省の判断基準では、契約の名目が「ボランティア謝礼」「活動協力金」であっても、以下の要件を満たす場合は実質的な「労働者」と判断されます。
- 活動の日時やシフトが組織側から一方的に指定され、欠席や早退に厳しいペナルティがある(仕事の依頼に対する諾否の自由がない)
- 作業の進め方や手順について、職員から微に入り細を穿つ直接的な業務命令・指示を受けている(指揮監督下の労働)
- 業務の代替性がなく、他人に活動を代わってもらうことが禁じられている
これらに該当する場合、実質的な雇用関係が認められ、最低賃金法違反や労働基準法違反(割増賃金不払いなど)として団体側が是正勧告を受ける対象になります。
実際に起きたトラブル事例として、高齢者介護施設やイベント会社が「ボランティア募集」と称して一般のアルバイトと同等の重労働を課し、時給数百円の手当しか支払わなかったケースが報告されています。また、活動中の転倒事故で骨折した参加者が「労災を申請したい」と申し出たところ、雇用契約がないことを理由に拒絶され、高額な自己負担を強いられた深刻な事例も存在します。
活動を始める前には、主催団体が「一般社団法人や社会福祉協議会が提供するボランティア保険」に加入しているか、万が一の賠償責任や傷害事故に対してどの程度の補償枠が用意されているかを必ず確認しなければなりません。