恋柱・甘露寺蜜璃の死亡理由と最期|伊黒小芭内の告白と転生後の結末
第200話における甘露寺蜜璃と伊黒小芭内の最期のやり取りは、読者の間で「おばみつ」と親しまれる2人の関係性が結実した、本作で最も切なく美しい幕引きです。
夜明けが訪れ、倒れ伏した蜜璃を伊黒が優しく抱き起こします。自らの体に痛みがまったくないことに気づいた蜜璃は、それが神経の麻痺と死の訪れを意味していることを悟り、静かに呟きました。
「私……あんまり役に立たなかったね……ごめんなさい……」
命を削って無惨の腕を裂き、仲間たちを救ったにもかかわらず、自身の無力さを詫びる蜜璃に対し、両目を失い血まみれになった伊黒は強い口調で否定します。「そんなこと言う奴は絶対に許さない」「君がいてくれたから救われた」と、彼女の存在がいかに周囲を、そして自分自身を救ってきたかを切々と語りかけました。
伊黒は、自身の忌まわしい血筋と過酷な過去を背負い、誰にも心を許せずにいた自分にとって、蜜璃の天真爛漫な笑顔と優しさがどれほどの救いであったかを告白します。何気ない日常の中で蜜璃が見せた無邪気な表情が、地獄のような彼の心をどれほど洗い流してくれたか――その溢れ出る想いを受け止めた蜜璃は、大粒の涙を流しながら人生最後の言葉を口にしました。
「わああん、嬉しいよぉ……私、小芭内さんが好き。小芭内さんと食べるご飯が一番美味しいの」
「私……生まれ変わったら、また人間に生まれ変われたら、もう一度小芭内さんのお嫁さんにしてくれる?」
この問いかけに対し、伊黒は蜜璃を強く抱きしめ、迷うことなく返答します。
「勿論だ。君が俺でいいと言ってくれるなら、絶対に離さない。今度こそ君を幸せにする」
鬼への復讐と自己否定に苛まれていた2つの魂が、死の間際にして互いの存在を完全に肯定し合い、静かに寄り添いながら同時に息を引き取りました。この悲哀と幸福が同居した最期は、少年漫画の枠を超えた純愛の到達点として今なお熱く支持されています。