動滑車と定滑車の違いを完全攻略!引く力と移動距離の計算鉄則

動滑車と定滑車の違いを完全攻略!引く力と移動距離の計算鉄則の要点を詳しく解説してご紹介します。

ネット上のQ&Aサイトや受験生の質問コーナーで頻繁に見受けられるのが、「動滑車を使えばエネルギーが節約できる」「楽をした分だけ仕事が減る」という致命的な誤解です。

物理学において、道具を使って力を小さくしても、移動距離が伸びるため最終的に必要な仕事の総量は一切変わりません。これを仕事の原理と呼びます。高校の物理基礎 仕事と力学的エネルギーでも詳しく扱われる通り、位置エネルギーの上昇量($mgh$)は経路や使用した器具に依存しません。エネルギーそのものが魔法のように生み出されることは物理法則上あり得ないのです。

さらに、テストや模試で多くの受験生が痛恨の減点を食らうのが、滑車の重さを考える場合の計算処理です。教科書の基礎問題では「滑車の重さと摩擦は無視できるものとする」という但し書きが付くのが通例ですが、応用問題では滑車自体の重量が指定されます。ここで重要な鉄則があります。

「定滑車の重さは引く力に影響しないが、動滑車の重さは物体と一緒に持ち上がるため荷重に加算される」という事実です。例えば、おもりが600g、動滑車自体が100gある場合、2本のひもで支えるトータルの重量は700gとなります。したがって、手元で引く力は「$(600 + 100) \div 2 = 350\text{g}$(約3.5N)」で計算しなければなりません。定滑車は天井に重さがかかっているだけなので、どれほど重くても手元の力には干渉しません。この両者の決定的な差異を見落とすと、計算のスタート地点で誤答が確定してしまいます。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

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