認知症の薬は飲まない方がいい?暴言・悪化の真相と中止の判断基準
Q1:薬をやめると一気に認知症が進んでしまうのではないかと心配です。やめるとどうなりますか?
A1:進行が急激に加速することは医学的に極めて稀です。抗認知症薬の中止によって生じる変化の多くは、薬によって底上げされていたわずかな機能が本来の病期レベルに戻る程度です。むしろ、過剰な刺激作用が消えることで「穏やかな表情に戻った」「無駄なイライラが解消された」と好転するケースも少なくありません。ただし、急激な断薬は離脱症状を招くため、必ず主治医の指導のもとで徐々に減らしていくことが前提となります。
Q2:医師に「薬をやめさせたい」と相談するのは失礼にあたりませんか?
A2:一切失礼にはあたりません。医師は診察室での短い時間の様子しか見ることができず、家庭内での暴言や介護負担の増大を把握できていないことが多々あります。「薬を始めてから家庭内での興奮が増え、介護が限界に達している」という情報は、医師にとっても極めて重要な治療判断の材料です。生活記録をメモして持参し、「一度減薬して様子を見たい」と率直に相談してください。
Q3:新薬のレカネマブは、従来の薬と何が違うのですか?誰でも飲めますか?
A3:レカネマブは脳内のアミロイドβを除去して病気自体の進行を遅らせる画期的な薬ですが、使用できるのは「軽度認知障害(MCI)」および「軽度のアルツハイマー病」の患者に限定されます。進行した認知症には適応がなく、脳出血や脳浮腫などの重大な副作用を監視するために頻回のMRI検査が必要となります。従来の飲み薬のように誰もが手軽に服用できるものではありません。