委任者とは誰のこと?受任者との違いや委任状の法的リスクを徹底解説
委任契約は、当事者間の高度な信頼関係をベースに成立している契約形態です。そのため、民法第651条により、各当事者はいつでも正当な理由の有無を問わず契約を解除できるのが原則とされています。ただし、相手方に不利な時期に解除した場合や、相手方の利益をも目的とする委任を解除した場合には、やむを得ない事由がない限り損害賠償責任が発生します。
また、見落とされがちなのが当事者の身に起きた異変による契約終了事由です。民法第653条の定めにより、委任者または受任者の死亡によって委任契約は当然に終了します。受任者が破産手続開始の決定を受けた場合や、後見開始の審判を受けた場合も同様です。
委任者が死亡した瞬間、受任者の代理権は原則として消滅するため、以降に受任者が行った行為は無権代理となります。ただし、急迫の事情があって相続人などが事務を管理できるようになるまで受任者が必要な処分を継続しなければならない「緊急処分義務(民法第654条)」が定められており、事後処理のルールも法的に手当てされています。