頭のイボ除去は何科?自分で取る危険性や費用・ハゲリスクを徹底検証
動画共有サービスやQ&Aサイトでは、「イボの根元を木綿糸や輪ゴムで固く縛って放置すればポロリと取れる」「爪切りやハサミをアルコール消毒して切除した」といったセルフケア体験談が今なお横行しています。しかし、形成外科や皮膚科の臨床医が口を揃えて「絶対にやってはならない」と断言するのが、これら頭のイボを自分で取る行為です。
頭皮は頭蓋骨を守るために血流が極めて豊富であり、わずかな傷口からでも予想を超える大量出血を引き起こします。自力で切除しようと刃物を入れれば、止血困難に陥るだけでなく、器具の滅菌が不十分な環境下で黄色ブドウ球菌などの常在菌が創部に侵入し、蜂窩織炎(ほうかしきえん)をはじめとする重篤な深部感染症を惹起します。頭皮の感染症が悪化すると、頭蓋骨膜下にまで膿が広がり、緊急入院を余儀なくされるケースも現実に報告されています。
さらに深刻なのが「糸で縛る」行為の代償です。血流を遮断して組織を壊死させる過程で強い腐敗臭と激痛が生じ、壊死した組織が感染巣となります。何より、壊死のダメージはイボの病変部にとどまらず、周囲の正常な毛包幹細胞(髪の毛を生み出す根源)まで巻き込んで広範囲に死滅させます。その結果、イボが取れるどころか周囲5〜10ミリ四方が不毛地帯となり、二度と髪が生えてこない「瘢痕性脱毛」という取り返しのつかない後遺症を自ら招くことになるのです。
また、市販のサリチル酸絆創膏やイボ用軟膏を頭皮に使用する行為も極めて危険です。これらの薬剤は角質を強力に腐食・融解させる作用を持つため、髪の毛がある頭皮に塗布すると周囲の健康な皮膚や毛根まで爛れさせ、深刻な化学熱傷を引き起こす要因となります。