埼玉の幻の梨「彩玉」はなぜ即完売?驚きの糖度と直売所・通販予約術

埼玉の幻の梨「彩玉」はなぜ即完売?驚きの糖度と直売所・通販予約術についての最新情報を徹底解説します。

彩玉の類まれな食味は、偶然の産物ではありません。開発を手掛けたのは、埼玉県の農業技術を牽引する埼玉県農林総合研究センター(旧園芸試験場)です。1984年(昭和59年)、同センターは「甘くて果汁が多く、かつ見栄えのする大玉の梨を作れないか」という目標を掲げ、交配試験に着手しました。

掛け合わされた親は、みずみずしく酸味と甘みのバランスに優れた「豊水」と、1kg近くまで育つ大型の晩生梨「新雪」です。交配から選抜、育成、現場での適応性試験を重ね、実に20年以上の歳月を経て2005年(平成17年)2月に正式に品種登録(第12629号)されました。

「豊水 新雪 交配」によって誕生した彩玉の最大の特徴は、「大玉でありながら大味にならない緻密な肉質」にあります。一般的な梨は大きくなりすぎると果肉が粗くなり、中心部の酸味が強くなったり水っぽくなったりしがちです。しかし彩玉は、新雪譲りの堂々たる体躯(平均果重550g、大きいものは1kg超)を持ちながら、豊水譲りのあふれ出る果汁と、酸味を感じさせないほどの高糖度を実現しました。

果肉の細胞が極めて微細で、口に含んだ瞬間にシャリシャリとした心地よい歯ざわりを残しながら、すっと溶けるように果汁が広がります。さらに中心部の芯(タネの周り)が小さいため、可食部が非常に多いことも、食べる側に驚きと満足感を与える大きな要素となっています。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。