島がつく県は何個?即答できない全5県一覧と命名理由の意外な真相

島がつく県は何個?即答できない全5県一覧と命名理由の意外な真相について押さえておきたい 注意点を分かりやすい構成で解説いたします。

多くの人が「島がつく県=海に浮かぶ島が多い地域」と直感的に結びつけがちですが、地名学(トポノミー)および歴史地理学の視点から各県の由来を紐解くと、まったく異なる風景が浮かび上がってきます。都道府県名由来まとめを精査すると、5県中3県が「海上の島」ではなく「河川デルタの中州」や「内陸の湿地地形」から名付けられているのです。

代表的な事例が福島県です。県庁所在地である福島市の中心部は海に面しておらず、内陸の福島盆地に位置しています。この地の「島」の起源には諸説ありますが、古代から阿武隈川の氾濫によって形成された肥沃な中州や湿原の中にぽっかりと浮かび上がる微高地が「島」に見立てられたという説、また信夫山(しのぶやま)を取り囲む地形的景観に由来するという見解が有力です。文禄年間に蒲生氏郷の家臣・木村吉清が城郭街を整備する際、旧名である「杉妻(すぎのめ)」から縁起を担いで「福島」へ改名したと伝えられています。

同様に、広島県と徳島県のルーツも一級河川の河口部に形成された三角州にあります。広島城を築いた戦国武将・毛利輝元は、太田川河口に堆積した広大なデルタ地帯の島を見て「広島」と名付けたと記録されています。徳島県も四国三郎と恐れられた吉野川の河口デルタにあった砂州「得島」に、阿波に入部した蜂須賀家政が吉祥文字の「徳」を当てて城下町を開いたことが始まりです。古来の日本人にとって「島(しま)」とは、大海原に孤立する陸地だけでなく、「水流や湿地によって区切られた特定の微高地・集落」を指す包括的な空間概念であった歴史的証拠と言えます。

一方、海洋や神話と直結しているのが島根県と鹿児島県です。島根県は『出雲国風土記』にも登場する島根郡に由来し、国引き神話において八束水臣津野命(やつかみずおみずののみこと)が「狭い島根の国を広くしよう」と綱を引いた伝説に根差します。鹿児島県は、錦江湾に浮かぶ桜島が古くから「神頭島(かごしま)」や「鹿の子島」と呼ばれ、対岸の武家屋敷一帯を含む行政拠点名へと発展していった経緯を持ちます。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。