冷水で締めた「緑」と濃厚肉味噌の狂騒——2026年、なぜ居酒屋の定番が日本の食卓を完全制覇したのか

今注目を集めている 冷水で締めた「緑」と濃厚肉味噌の狂騒——2026年、なぜ居酒屋の定番が日本の食卓を完全制覇したのかについて、主要な情報を整理して公開しています。

箸はいらない。素手で掴み、こぼれ落ちる肉味噌を気にせずかぶりつく。このワイルドな所作こそが、ブームの原点だ。

発端は数年前、酒場好きの間で囁かれていた「パリピ(パリパリピーマン)」の愛称にある。氷水で何時間も冷やし込み、苦味を抜いてハリを取り戻させたピーマンに、特製の肉味噌を添えるスタイル。最初は福岡の老舗酒場や東京の感度の高い小料理屋で、酒飲みの喉を潤す隠し球に過ぎなかった。だが、スマートフォンの画面越しに響き渡る「バリッ」という咀嚼音が状況を一変させる。ASMR動画を起点にZ世代の間で火がつき、2026年後半には全国のファミリー層へ飛び火した。

「昔はチンジャオロースや肉詰めにしないと子どもが食べてくれませんでした」。都内在住の40代主婦はそう笑う。「でも今は、冷やしただけの生ピーマンに作り置きの肉味噌を出すだけで、奪い合うように皿が空になる。作る側としても、これほどありがたい料理はありません」

前田 葵

前田 葵

サステナビリティ研究家

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。