居酒屋の隅から2026年の食卓主役へ――なぜ今、あの「とろける塊肉」に熱視線が注がれているのか
スーパーの精肉棚を見渡せば、牛肉や豚ロースのパックは年々高嶺の花になりつつある。そんな時代にあって、豚足の価格安定感は群を抜く。廃棄ロスを減らす「ノーズ・トゥ・テイル(一頭丸ごと食べ尽くす)」というエシカルな意識の広がりも、消費者の心理的ハードルを一気に押し下げた。
もちろん、経済性だけが理由ではない。健康寿命やボディメイクへの意識がかつてなく高まる現在、人工的なサプリメントではなく天然のコラーゲンやゼラチン質、エラスチンを食事から直接摂取したいという本物志向のニーズがこれに合致した。肌の弾力や関節のしなやかさを支える栄養素の塊でありながら、糖質はほぼゼロ。脂っこいように見えて、丁寧な下処理を施せば余分な脂は綺麗に抜ける。食べる罪悪感のない「高タンパク・低糖質のごちそう」としての地位を確立したのである。