【2026年現地ルポ】嵐の日本海、死守される「黄金の漁場」——違法操業の影と闘う現場の真相
「危険を侵してまで行く価値があるのか」。能登地方のベテランイカ釣り船主はため息をつく。燃油価格の高騰が重くのしかかる中、せっかく遠出しても漁獲量が少なければ赤字は免れない。その上、衝突事故や衝突リスクという物理的な脅威までつきまとう。
出漁を諦め、沿岸での小型船漁に転換する漁師も増えた。しかし、それは地域の伝統的なイカ釣り文化や、加工業をはじめとする水産関連産業の縮小を意味する。「大和堆は自分たちの誇りだった。あの海を奪われたまま終わりたくない」という声が、現場のあちこちで漏れている。