春眠暁を覚えずの真実とは?朝起きられない現代人を襲う春の罠
この抗いがたい睡魔がどのようなプロセスで引き起こされるのか、身体内部で起きている現象を追う。冬から春への移行期、私たちの身体は体温を逃がさない「保温モード」から、熱を発散する「放熱モード」へと毛細血管の働きを急ピッチで切り替えようとする。この過渡期において、自律神経は常にフル稼働を強いられ、慢性的な疲労物質が蓄積していく。
さらに、日の出の時刻が急激に早まることで、睡眠を促すメラトニンの分泌リズムが前倒しになり、体内時計と実生活のタイムスケジュールにズレが生じる。朝になっても脳内の覚醒スイッチが入らず、目覚めの悪さをはっきりと自覚する――つまり「覚えず」の状態に陥るメカニズムは、生理学的に極めて筋が通った反応なのだ。