Dnaと染色体の決定的な違いとは?遺伝子・ゲノムの謎を本に例えて解説

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DNAと染色体の構造的な違いをミクロの世界から追ってみましょう。人間の1つの細胞の中には、伸ばすとなんと約2メートルもの長さになるDNAが収まっています。細胞自体の大きさはわずか数十マイクロメートル、その中にある細胞核はさらに小さく数マイクロメートルしかありません。髪の毛の太さよりもはるかに狭い空間に2メートルのひもを収めるため、生命は驚異的なパッキング技術を獲得しました。

DNAは、アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)という4種類の塩基配列が連なった二重らせん構造をしています。この極細のDNAのひもをそのまま細胞核の中に放置すると、たちまち絡まってちぎれてしまいます。そこで登場するのが、芯の役割を果たすヒストンという球状のタンパク質です。

ヒストン8個がひとまとまりになった芯に、DNAが約2回巻き付きます。この糸巻きのような最小単位をヌクレオソームと呼びます。ヌクレオソームがビーズのようにつながった構造はさらに規則正しく折りたたまれ、繊維状の染色質(クロマチン)へと進化します。

普段の細胞内では、DNAは作業がしやすいようにある程度ほどけた「クロマチン」の状態で漂っています。しかし、細胞分裂のタイミングになると、このクロマチンがさらに高密度にギュッと凝集し、光学顕微鏡でもはっきり観察できる太い棒状の「染色体」へと姿を変えるのです。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。