昭和の死語ランキング最新版!ナウい・バッチグーがドン引きされる真相
今や死語の代名詞として君臨する「ナウい」と「バッチグー」ですが、これらがどのように生まれ、なぜ急速に廃れていったのか、その語源と変遷には明確なメディア史的文脈が存在します。
まず「ナウい」の語源は、英語の副詞である「now(今)」に、日本語の形容詞活用語尾「い」を接続させた混種語です。1970年代後半、ファッション誌や若者向け情報誌が先端的なモードや流行現象を形容するキャッチコピーとして多用したことで爆発的に定着しました。1979年には流行語として広く認知され、当時の若者カルチャーを象徴するキラーワードとなったのです。しかし、最先端を意味する言葉それ自体が固定化されるという矛盾を抱えていたため、新しいカルチャーが登場するにつれて「最も先端から遠い言葉」へと急速に反転・形骸化していきました。
一方、「バッチグー」の元ネタは、タレントの所ジョージ氏がテレビ番組などで口にしていたフレーズとされ、その後、1980年代から1990年代初頭にかけてバラエティ番組で森口博子氏をはじめとするタレントたちが番組内で連呼したことで全国区のブームとなりました。「バッチリ」と「グッド(Good)」を融合させた造語構造は、当時の明朗快活なテレビタレント文化の象徴でした。
これらの言葉が現在「ドン引きされる表現」へと転落した真相は、言葉の響きが持つ過剰な陽気さにあります。バブル前後の過剰な消費欲とテレビバラエティ特有のハイテンションなノリが言語の骨格に染み付いているため、フラットかつ抑制されたトーンを好む令和のコミュニケーション空間では、悪目立ちするノイズとして知覚されてしまうのです。