焼失からグッドデザイン大賞へ!岩見沢駅が誇る再生の軌跡と最新案内
駅舎に一歩足を踏み入れると、温もりあふれるレンガと力強い鉄骨の美しさに目を奪われます。外壁および内装に使用されているのは、地元北海道の江別市で焼き上げられた約19万個の赤レンガです。このレンガには特別な秘密が隠されています。レンガの1つひとつをよく見ると、市民や全国の支援者から集まった名前やメッセージが刻印されているのです。
「自分たちの駅を自分たちの手で創る」という想いのもと実施された刻印レンガプロジェクトは、駅舎そのものを市民の記憶のアーカイブへと昇華させました。訪れた人々が自分の刻印を探したり、当時の想いに触れたりする光景は、岩見沢駅ならではの温かな風景です。
さらに注目すべきは、大きな開口部を支える窓枠やトラス構造に旧国鉄の古レールが再利用されている点です。岩見沢はかつて夕張や空知の炭鉱から石炭を運ぶ貨物列車が昼夜を問わず行き交った鉄道の街。役目を終えたレールを美しい構造美として蘇らせることで、街の繁栄を支えた先人への敬意が表現されています。豪雪地帯特有の雪を落とす工夫や、冬の柔らかな光をふんだんに採り込むガラス面など、機能性とデザインが見事に調和しています。