苗穂駅前温泉 蔵ノ湯の閉店理由と跡地の現在|閉館の真相と名湯の記憶を追う
蔵ノ湯の閉館後、ファンの間で最も注目されているのが「跡地はどうなったのか」「別の場所での移転再開はあるのか」という点です。現地の取材および都市開発の進捗状況から現状を整理します。
現在、蔵ノ湯が存在していた苗穂駅北口周辺は、高層タワーマンションや医療機関、商業施設、空中歩廊(ペデストリアンデッキ)が整備された近代的な複合市街地へと姿を変えています。かつての鉄道工場や倉庫街が広がっていたレトロな街並みは一新され、札幌市内でも有数の人気住宅エリアへと変貌を遂げました。
インターネット上やサウナコミュニティでは一時、「中央区または東区の近隣用地で蔵ノ湯が再建されるのではないか」「別事業者が屋号を引き継いで復活する」といった噂が飛び交いました。しかし、行政の都市計画資料および関係各所への取材結果として、「蔵ノ湯」としての移転再開や新規事業計画は存在しません。
建築費の高騰やエネルギーインフラ維持コストが跳ね上がる昨今の経済情勢下において、かつてのような低料金体系での温泉施設を駅前近接地に新設することは採算面で困難を極めます。惜しまれつつも、蔵ノ湯というブランドはその役目を完全に終え、名実ともに札幌温浴史の金字塔となったと結論づけられます。